三つのテーマで読む創世記(上)No.001 創世記1~11章
- 2019.11.20
これから、「キリスト」「神の国」「契約」の三つをテーマにして、創世記1章から11章までを読んでいきます。これは、講壇から語った説教ではありません。また、聖書研究でも、ましてや注解でもありません。ただ、三つのテーマを軸にして展開していく創世記を語るだけのことです。 聖書の第一のテーマはキリストです。キリスト自身がこう断言しておられます。「あなたがたは、聖書の中に永遠のいのちがあると思うので、聖書を調 […]
これから、「キリスト」「神の国」「契約」の三つをテーマにして、創世記1章から11章までを読んでいきます。これは、講壇から語った説教ではありません。また、聖書研究でも、ましてや注解でもありません。ただ、三つのテーマを軸にして展開していく創世記を語るだけのことです。 聖書の第一のテーマはキリストです。キリスト自身がこう断言しておられます。「あなたがたは、聖書の中に永遠のいのちがあると思うので、聖書を調 […]
創世記1章は、「初めに、神が天と地を創造した」で始まり、「神はお造りになったすべてのものを見られた。見よ。それは非常に良かった」(31)で終わります。これが創世記の第一のメッセージです。このメッセージはとても重要です。人間の存在意味や価値や目的を決定するからです。 第2章では、神は人を「エデンの園」に置かれ、人は神が創造された「非常に良い」世界の豊かさを味わいます。「エデンの園」は、天にある「神の […]
創世記1章1節 初めに、神が天と地を創造した。 神が天地宇宙を創造された。これが聖書の第一声です。この宣言が聖書全体の土台です。 すべては始まりで決まります。どのようにして天地宇宙は始まったのか。誰がこの世界を始めたのか。それによって、この世界がどんな世界になるかが決まります。創世記1章1節は、「万物の基準は創造主である神にある」という宣言です。 先述したように、別段、宇宙は存在しなくてもよかった […]
創世記1章2節 地は茫漠として何もなかった。やみが大水の上にあり、神の霊が水の上を動いていた。 神が天と地を創造されたとき、最初にあったのは闇と水でした。 神は闇を創造されます(イザ45:7)。闇が世界の始まりでした(一日の始まりも夕であって、朝ではありません)。それゆえ、闇、即悪というわけではありません。闇は、たんにまだ光のない状態です。その茫漠として形のない闇の状態から、父、御子、御霊(神の […]
創世記1章3節 神は仰せられた。「光があれ。」すると光があった。 創造の初め、まず「大水」があり、そして闇が深淵の表にありました。その闇の世界で、神が次に造られたのは光でした。この光が闇の世界を一変させます。 まず、ここで注目すべきは、神が「光よ。あれ」のひとことで、闇の中に光を存在させられたことです。創造の二日目からも、ことばによる創造が続きます。 神の国とは、「神のことば」による創造と支配 […]
創世記1章14、15節 神は仰せられた。「光る物が天の大空にあって、昼と夜とを区別せよ。しるしのため、季節のため、日のため、年のためにあれ。 また天の大空で光る物となり、地上を照らせ。」そのようになった。 聖書の神は、契約の神です。父なる神、子なる神、聖霊なる神は「一つの神」ですが、内なる契約によって一つの計画(神の国の計画)を実行に移されます。それが聖書の神のあり方です。天地万物が、「御子によっ […]
創世記1章20、21節 神は仰せられた。「水には生き物が群がれ。鳥が地の上、天の大空を飛べ。」 神は、海の巨獣と、種類にしたがって、水に群がりうごめくすべての生き物と、種類にしたがって、翼のあるすべての鳥を創造された。神はそれを見て良しとされた。 神は、水豊かで光穏やかな地球環境に、まず植物を造って(11)、光エネルギーを植物体に蓄えさせ、次にそれを食物とする動物を創造して、生き物の楽園とされまし […]
創世記1章26、27節 神は仰せられた。「さあ人を造ろう。われわれのかたちとして、われわれに似せて。彼らが、海の魚、空の鳥、家畜、地のすべてのもの、地をはうすべてのものを支配するように。」 神は人をご自身のかたちとして創造された。神のかたちとして彼を創造し、男と女とに彼らを創造された。 神は人を「神のかたち」として、神に似せて造られました。他の生き物とは異なる、特別なものとされたのです。いったい「 […]
創世記1章28節 神は彼らを祝福された。神は彼らに仰せられた。「生めよ。ふえよ。地を満たせ。地を従えよ。海の魚、空の鳥、地をはうすべての生き物を支配せよ。」 神は、海の生物、空の生物を創造して祝福し、次いで陸の生き物を造ってそれを良しとされました(20-23)。そして、「神のかたち」として造られた人も、同じように祝福されました。 神が生き物を祝福されるとは、神の偉大な創造の力と神秘が、自然全体に現 […]
創世記1章29節 神は仰せられた。「見よ。わたしは、全地の上にあって、種を持つすべての草と、種を持って実を結ぶすべての木をあなたがたに与える。それがあなたがたの食物となる。」 また、神は人を食べて生きるものに造られました。人の体に歯、食道、胃袋、腸などを備え、食べて生きるものとされました。そして、その食物として「実を結ぶ木」を与えてくださいました。 神は人を、植物のように、光合成によってエネルギー […]
創世記1章31節 神はお造りになったすべてのものを見られた。見よ。それは非常に良かった。夕があり、朝があった。第六日。 「非常に良かった」。全知全能の神、完全なる神が創造を終えて、そう宣言されました。この世界は「非常に良かった」から始まったのです。未完成から始まったのではありません。完成から始まったのです。 これは、現代の日本社会にとって、とても重要なメッセージです。というのも、多くの日本人が「非 […]
創世記2章1-3節 神は第七日目に、なさっていたわざの完成を告げられた。すなわち第七日目に、なさっていたすべてのわざを休まれた。神は第七日目を祝福し、この日を聖であるとされた。それは、その日に、神がなさっていたすべての創造のわざを休まれたからである。(2-3) 神は七日目に、創造の完成を告げ、休まれました。一週間=七日の起源です。 創造は、七日目の完成の宣告と休みがあって、完成です。 神は6日で創 […]