ステーション15 東ヨーロッパ

  • 2020.09.16

歴史的背景 ユダヤ人を迫害・追放する西ヨーロッパ諸国が増えたことで、ユダヤ人は東ヨーロッパへと移住していきました。そこでも、疑いの目で見られたり抑圧されたりすることもありましたが、いくつかの国々が定住を歓迎してくれました。こうして東ヨーロッパにユダヤ人共同体ができ上がっていきました。 例えば、15世紀のルーマニアでは、各地の領主たちが、同国正教会の強い反対を無視して、ヨーロッパの諸地域から逃れて来 […]

主の民イスラエル一族の消滅危機

  • 2020.09.14

創世記34章 「私たちは互いに縁(婚姻関係)を結びましょう。あなたがたの娘を私たちのところにとつがせ、私たちの娘をあなたがたがめとってください。そうすれば、あなたがたは私たちとともに住み、この土地はあなたがたの前に開放されているのです。ここに住み、自由に行き来し、ここに土地を得てください。」(9、10) ヤコブはエサウと和解したのち、ほんとうは即、かつて主に誓願を立てたベテル(31:3、13)に行 […]

神と戦い、そしてエサウと和解

  • 2020.09.11

創世記32章22-32節、33章 その人は言った。「あなたの名は、もうヤコブとは呼ばれない。イスラエルだ。あなたは神と戦い、人と戦って、勝ったからだ。」(32:28) ヤコブの人生の主導権を握っていたのは何か。ヤコブの人生を振り回してきたものは何か。それは自己中心な自我でした。それが彼の父母、兄エサウ、妻や子供たちの人生をも振り回してきました。その我が砕かれなければ、エサウと和解はできません。しか […]

ステーション14 北アフリカ(後半)

  • 2020.09.09

教えるための情報 紀元70年のエルサレム神殿破壊、そして135年のバル・コクバの乱の後、イスラエルではユダヤ教の活動が禁止されました。とどまったユダヤ人は密かに宗教儀式を続けましたが、エルサレムはもはやユダヤ教の中心地であることができず、代わりにバビロン(現在のイラク)がその役割を担う場所となっていきます。バビロンにはユダヤ教の中心となる機関が発展し、ユダヤ世界全体からもたらされる教義上の疑問に答 […]

先祖の国に帰るには

  • 2020.09.07

創世記32章1-21節 ヤコブは彼らを見たとき、「ここは神の陣営だ」と言って、その所の名をマハナイムと呼んだ。(2) ヤコブには、先祖の国に帰るにあたり、解決しなければならない問題がありました。エサウとの和解です。和解なしには約束の地には帰れず、祝福を受け継ぐことはできません。 長子権を兄エサウから奪い、逃亡して20年の歳月が流れましたが、時間は問題を解決してはいません。ヤコブはエサウと向かい合い […]

先祖の国に帰れ

  • 2020.09.04

創世記31章 「わたしはベテルの神。あなたはそこで、石の柱に油をそそぎ、わたしに誓願を立てたのだ。さあ、立って、この土地を出て、あなたの生まれた国に帰りなさい。」(13) 祝福の契約の継承者ヤコブは、ラバンの家に滞在すること20年、契約通り多くの祝福を受けました。しかしその間、ヤコブが主とのつながりを深めたようには見えません。それでも主は、「ヤコブの神」と呼ばれることが御名を汚すことにならないよう […]

ステーション14 北アフリカ(前半)

  • 2020.09.02

歴史的背景 1世紀に誕生したキリスト教会は、もともとはユダヤ教の共同体でした。指導者や会衆はほとんどユダヤ人であり、教会はユダヤ教の1グループとしてうまく機能していました。エルサレムでも、ユダヤ教の共同体として民の好意を受けていたのです(使徒の働き2章47節)。しかし、時が過ぎ、改宗した異邦人が教会の多数派になると、ユダヤ人への態度が変化していきます。教会は、ユダヤ教の土台から自らを徐々に切り離そ […]

幸いな人レア……メシアの家系を生み出す

  • 2020.08.31

創世記29章-30章 彼女はまたみごもって、男の子を産み、「今度は主をほめたたえよう」と言った。それゆえ、その子を彼女はユダと名づけた。(29:35) 女の子が幼いころ親しむ童話の主人公シンデレラ、白雪姫、眠り姫や、かぐや姫などは、みな美人です。そして、彼女らを妬みイジメる女性は醜く描かれます。「美人に生まれたというだけで幸せの半分を手にしている」という歌の文句があります。「金持ちに」「才媛に」生 […]

ラバンの家での20年、主は契約に忠実であられた

  • 2020.08.28

創世記29章-30章 それで、この人は大いに富み、多くの群れと、男女の奴隷、およびらくだと、ろばとを持つようになった。(30:43) ヤコブは、母リベカの兄ラバンの家にたどり着きましたが、ラバンに騙されて、その姉娘のレアと妹娘ラケルの二人と結婚するはめになりました。二人は夫の愛を巡って妬み合い、子供を産むことを競って、それぞれ女奴隷を夫に与えたので、さらに複雑な家族ができてしまいました。また、舅ラ […]

ステーション13 イエメン(下)

  • 2020.08.26

友の献身 タルムードによると、互いにふさわしいユダヤ人男女が結婚するとき、エリヤが彼らに口づけをします。それは、神が二人を愛し、共にいてくださることを意味しています。また、神の子供たちがともに調和して生きることで、メシアの到来が早まるのです。次の物語は、そのことを語っています。 ある2人のユダヤ人少年が一緒に成長しました。大人になると、ひとりはローマで、もうひとりはシリアで生活するようになりました […]

アブラハムの神、イサクの神との出会いが始まる

  • 2020.08.24

創世記28章10-22節 「わたしはあなたの父アブラハムの神、イサクの神、主である。わたしはあなたが横たわっているこの地を、あなたとあなたの子孫とに与える。……地上のすべての民族は、あなたとあなたの子孫によって祝福される。……わたしは、あなたに約束したことを成し遂げるまで、決してあなたを捨てない。」(28:13-15) ヤコブはエサウに命を狙われ、父の家を出て、母の故郷ラバンの家に向かいます。彼を […]

祝福の継承者は、主との出会いを繰り返す

  • 2020.08.21

創世記27章1-28章9節 「全能の神がおまえを祝福し、多くの子どもを与え、おまえをふえさせてくださるように。そして、おまえが多くの民のつどいとなるように。神はアブラハムの祝福を、おまえと、おまえとともにいるおまえの子孫とに授け、神がアブラハムに下さった地、おまえがいま寄留しているこの地を継がせてくださるように。」(28:3-4) アブラハムは主に選ばれて祝福の契約を結び、絶対服従の生涯を送りまし […]

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