No.001 創世記1~11章
- 2019.11.20
- 三つのテーマで読む創世記(上)
これから、「キリスト」「神の国」「契約」の三つをテーマにして、創世記1章から11章までを読んでいきます。これは、講壇から語った説教ではありません。また、聖書研究でも、ましてや注解でもありません。ただ、三つのテーマを軸にして展開していく創世記を語るだけのことです。
聖書の第一のテーマはキリストです。キリスト自身がこう断言しておられます。「あなたがたは、聖書の中に永遠のいのちがあると思うので、聖書を調べています。その聖書が、わたしについて証言しているのです」(ヨハ5:39)。そもそも、天地万物は御子キリストによって、キリストのために造られたのです(コロ1:16)。
そのキリストの宣教のテーマは、最初から一貫して「神の国」でした(マル1:15から使1章まで)。また、使徒たちの残した福音書や書簡のテーマも、「キリスト」と「神の国」です。「神の国」は歴史のゴールなのです。
そして、「キリスト」と「神の国」の歴史は、いくつかの「契約」を軸として展開していきます。創世記には、天地創造の契約、アダム契約、アブラハム契約が出てきます。
創造主なる神はこの三つをテーマにして、歴史を動かしていかれます。そして、御子キリストが「契約」を成就し、「神の国」(新しい天と地)を完成されます。
さて、創世記は起源を語る書です。天地万物、人間、安息日、結婚、罪と死、救い、民族、言語などの起源、そしてイスラエル民族の始まりが記録されています。もちろん、「キリスト」「神の国」「契約」の起源も創世記に登場します。
起源は、それぞれの物事の性質、目的、意味、価値を定めます。起源を語る創世記は人間の性質、存在価値、生きる意味、人生の目的を明らかにする書です。
また起源は、歴史の終わり(ゴール)を予告します。個々の人生がどこに行き着くか、また人類の歴史がどのように完結するかを示しているのです。最初の「天と地」から最後の「新しい天と地」へ向かう出発点です。
最初の「天と地」には、サタンの勢力である「サタンの国」がすでに存在していましたが、最後の「新しい天と地」には存在しません(黙)。そのことから、天地創造の目的は、サタンを滅ぼし「神の国」を完成させることにあるとも言えます。
最初の「天と地」は三つのテーマで始まり、その歴史は三つのテーマを軸にして展開していき、最後の「天と地」は三つのテーマで完了するのです。
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