No.017 男と女、結婚の起源

No.017 男と女、結婚の起源

創世記2章20b-24節
しかし人には、ふさわしい助け手が見つからなかった。神である主は深い眠りをその人に下されたので、彼は眠った。そして、彼のあばら骨の一つを取り、そのところの肉をふさがれた。神である主は、人から取ったあばら骨をひとりの女に造り上げ、その女を人のところに連れて来られた。人は言った。「これこそ、今や、私の骨からの骨、私の肉からの肉。これを女と名づけよう。これは男から取られたのだから。」それゆえ男はその父母を離れ、妻と結び合い、ふたりは一体となるのである。

神は、女を男の「ふさわしい助け手」として創造されました

「ふさわしい助け手」とは、ヘブライ語で「エゼル・ケネクド」と言います。エゼルは多くの場合、神の助けを指します(出18:4、詩27:9「あなたは私の助けです」、30:10、46:1、121:2など)。新約聖書で「助け手」といえば、「主」(へブル13:6)や聖霊のことです(ヨハ14:16など)。また、他の個所では「力」(出15:2、13など多数)という意味を持つとされます。男にとって女は、神から贈られた「力強い助け手」なのです。また、「ケネクド」は「彼にふさわしい」「自分に合う」と訳されますが、ミシュナー(トーラーに関するユダヤ教ラビの註解や議論)では「彼と等しい」と解釈されています。つまり、女と男は同等の力を持つパートナーだというのです(『私たちの父アブラハム』P290参照)。

人は、助け手なしには成り立ちません。実際、男は女を「私の骨からの骨、私の肉からの肉」と大喜びで迎えています。

そして、父、子、聖霊が互いに愛されることで、神は一体であるように、男と女も愛し合うことで一体になるようにされました。男女は一緒に生活し、霊的、精神的、肉体的に一つになることで、神の国の豊かさを満喫するのです。これが結婚の起源です。

結婚は、神と男女の三者間における契約です。一人の男と一人の女が父母から自立し、男女それぞれが神に対して、互いに愛することを約束するのです。男と女の間だけの契約ではないのです。

人は、互いに愛し合うパートナーが必要です。互いが「ふさわしい者」として、互いの人生を実り豊かなものにします。パウロはこう語ります。「夫も自分の妻を自分の体のように愛さなければなりません。自分の妻を愛する者は自分を愛しているのです」(エペ5:28)。つまり、男は妻を愛することで、女に自分を見出します。

いうまでもなく、男にとって、女は愛する対象であって、支配する対象ではありません。ただし、男女は平等であっても、序列はあります。女は男に従います。父なる神と子なる神は同等の神ですが、子なるキリストが御父に従われたのと同じです。

最後に、男と女の一夫一婦制が崩されたり、男が女支配したりするなら、家庭にも社会にも文明にも、災いをもたらすことになります。